フィリピンで家を建てる時はわからないことだらけ
日本で家を建てるときでさえ、様々なハードルがありますので、フィリピンで家を建てるとなればなおさらです。
さらに、マニラなどの都市部ならまだしも、ミンダナオなどの郊外に建てる場合は、さらにさらにハードルが高くなります。
まず、郊外の場合、交通手段や資材、人材が都市部に比べて不足しています。
家を建てるためには、さまざまな資材が必要ですし、当然建てるための知識を持った人材も必要です。
資材、というと木材や鉄筋などをイメージするかもしれませんが、そうではなくて、もっと根本的なもの、例えば、水や砂、大工道具、電気などを指しています。
電気や水がまともに使えなければ工事どころではありません。
非常に基本的な問題となりますが、このような問題がフィリピンにはあると思った方が良いです。
日本とフィリピンの家を建てる流れの違い
日本で家を建てる手順
日本で家を建てる場合の大まかな流れは以下の通りです。
- 建てたい場所を探す(あるいは任せる)
- 土地を購入する
- 建築してくれる会社(工務店や、ハウスメーカー)を探す
- 建築設計などイメージを形にする
- 施工
- 引き渡し
上記の流れで家は建ちます。では、フィリピンで同じことをしようと思ったとき、どのように建てたい場所を探しますか?ご自分で探しますか?
無事に建てたい場所をさがせたとして、その土地をどのように購入しますか?
すでにこの時点でわからないことだらけだと思います。
フィリピンで家を建てる手順
- 土地を探す(看板などを探す)
- 直接売り主と話しをつける
- 弁護士を間にはさみ契約する
- 建ててくれる人を探す
- 施工
- 引き渡し
おおまかな流れですが、上記のような感じになります。
フィリピンの場合、不動産屋というのが明確には存在しません。
もちろん、不動産を仲介している業者はありますが、明確に不動産業として日本のように確立されているわけではないのです。
土地を売りたい、という地主は、土地に看板を建ててアピールします。
このように、土地に電話番号と売地であるということを表示します。電話をして売り主と話をつけたら次は弁護士の出番です。
フィリピンでは土地契約や家の契約の際には、必ず弁護士が間に入ります。無事に契約が済んだら、今度は家を建ててくれる人を探さなくてはなりません。
フィリピンの郊外ですと、工務店やハウスメーカーはほぼありません。大工、という職業もないに等しいです。日曜大工が上手な人、というのは存在します。
その中でも、よく頼まれるからお金をもらってやってる、という人が存在します。
このような人を探さなくてはならないわけです。
その上で、ちゃんと家が建つように管理監督せねばならず、さらにお金の管理もしなくてはなりません。
ここまで読んでおわかりの通り、日本にいながらではほぼ無理、という話になります。
当然、現地の方に任せなくてはなりませんが、ツテもなければ日本のハウスメーカーなどもほとんど無いのが現状です。
そうなると、フィリピン人である妻、あるいは夫の現地の親戚に、一連の流れを任せることになりますが、これもまた問題の種になる可能性があります。
よくある相談として、お金を使い込まれてしまう、というパターンがあります。
親戚だからと安心してお金を預けたのに、使い込まれてしまった、というのは本当によくある相談なのです。これはフィリピンの根本的な文化も関係してきます。
詳しくは以下の記事に書いていますが、お金があればみんなで使う、というのがフィリピンの文化でもあるのです。
フィリピンでのハードルを乗り越えるには
信頼できる人か会社に任せるしかありません。
しかも、財布の紐は日本側でコントロールするべきだと思います。
私達はこの点をすべてクリアした状態で、土地探しから引き渡しまで出来ますが、中には実際にフィリピンでのツテがないにも関わらず、家を建てられる、という業者も存在します。
ここに記載していることが最低限わかっていない業者の場合は、何かしらの問題が発生すると思った方が良いでしょう。
くれぐれも、大事なお金をよくわからないままに送金したり、預けてしまうのはやめましょう。
お金だけではなく、関係者の信頼関係もなくすことになってしまいます。